対象期間:2026年9月21日(月)〜9月25日(金)の週
むずかしい言葉を使わずに、今週の市場を3ステップで説明します。忙しい人は、ここだけ読めば大丈夫です。
今週の日本の株式市場は、月・火・水がお休みで、取引は木曜と金曜の2日だけでした。代表的な225社の株価をまとめた「日経平均」は、木曜に約495円、金曜に約850円上がりました。1週間では約1,345円高(+2.07%)です。ただし、より幅広い会社の動きを示すTOPIX(トピックス)は+0.92%、成長への期待が大きい会社をまとめたグロース250は−1.04%。日経平均が上がっても、すべての株が上がったわけではありません。
いちばん大きかったのは、日本がお休みしている3日間に、アメリカの株が元気だったことです。日本の連休中、アメリカでAI(人工知能)や半導体に関わる会社の株が買われ、ハイテク株の集まる「ナスダック指数」は一時、過去いちばん高い値段をつけました。休み明けの日本の市場は、この「海外が元気だった」流れをまとめて受け取って、半導体をつくるための装置メーカー(東京エレクトロン)や、半導体が正しく動くかを検査する装置メーカー(アドバンテスト)などに買いが入りました。もう一つは銀行の株です。世の中の金利(お金を借りるときの利息の目安)が上がると、お金を貸して利ざやをかせぐ銀行はもうけが増えやすいため、金利が上がる中で三菱UFJなど銀行株が買われました。さらに、日本では9月末に「中間配当(会社が半年に一度出す株主へのおすそ分け)」をもらえる権利が確定する時期で、それを目当てにした買いも株価を後押ししました。一方で、その金利上昇が重しになったのがグロース市場です。まだ利益が小さく将来の成長に期待して買われている会社は、金利が上がると評価が下がりやすく、資金が大型の会社(プライム市場)のほうへ移りました。だから「日経平均は上がったのにグロースは下がる」という、ねじれた動きになりました。
合言葉は「あわてず長期目線」です。2日間の値動きだけを見て、急いで売り買いを決める必要はありません。生活に必要なお金を確保し、自分がどのくらいの値下がりに耐えられるかを確認しましょう。投資先を広く分けることは、一部の会社に集中するリスクを抑える方法の一つですが、損失を防げる保証はありません。積立をしている人も、家計や目的に合う範囲かを落ち着いて確認することが大切です。
※ 詳しい数字と出典は以下に掲載しています。①②は市場データ・市況記事の要約、③は一般的な考え方です。
出典:株探・今週の早わかり株式市況。企業の事業内容:東京エレクトロン・アドバンテスト。
📊 今週の3指数の比較(前週比)
大きさの違う3つの指数(日経平均 約6万6千/TOPIX 約4千/グロース250 約800)は、そのまま並べても比べられません。そこで「今週どれだけ動いたか(%)」でそろえたのがこのグラフです。数字の大小ではなく“動いた割合”で見ると公平に比較できます。今週は日経平均とTOPIXがプラス、グロース250だけがマイナスと、方向が分かれました。
📈 今週の日経平均のうごき(毎日の終値)
今週は月〜水が3連休だったため、グラフは木・金の2日分だけです。少ない取引日でしたが、木曜・金曜とも上昇し、とくに金曜に大きく伸びたことがひと目で分かります。
木曜(9/24)は約495円高で連休明けの取引が始まりました。3連休中にアメリカでAI・半導体株が買われた流れを引き継いだためです。続く金曜(9/25)は約850円高(+1.30%)と急伸。半導体株に加えて、金利上昇で利益が増えやすい銀行株が買われ、9月末の中間配当をねらった買いも重なって、6万6,364円と一段高で週を終えました。「連休明けの2日間で一気に水準を切り上げた」1週間でした。(グラフはインターネット接続時に表示されます)
📈 今週のTOPIXのうごき(毎日の終値)
同じ週のTOPIX(東証プライムなど幅広い会社の平均)の2日分の動きです。木曜はわずかに下げ、金曜に大きく上げて取り戻す形になりました。半導体など一部の大型株が主役だった日経平均に比べ、幅広い会社の平均であるTOPIXの上げ幅は小さめでした。
TOPIXは木曜(9/24)に前日比15.84ポイント安の4,075.30とやや軟調でしたが、金曜(9/25)は53.29ポイント高の4,128.59と大きく上昇し、週間ではプラスに転じました。日経平均ほど派手には上がらなかったのは、上昇の中心が半導体・銀行など一部の大型株にかたよっていたためです。市場全体としては金曜にそろって買い戻されたものの、会社によって温度差がある1週間でした。(グラフはインターネット接続時に表示されます)
🔭 長期でみる(日本の3指数・週ごとの記録)
下の3つは、毎週のレポートと一緒に1点ずつ増えていく「育つグラフ」です。日本の代表的な3指数(日経平均・TOPIX・グロース250)を、大きさが違うのでそれぞれ別々に、長い目で追いかけます。今週の上げ下げも、続けて見れば「長い目ではこのくらい」と実感できます。いちばん新しい週(今週)は赤い点で示します。
🗾 日経平均(日本の代表225社)
📊 TOPIX(東証プライムなど幅広い会社)
🌱 グロース市場250(新しめ・成長期待の会社)
出典:日経平均プロフィル(9/24・9/25)、岩井コスモ証券(前週末)、共同通信(9/24のTOPIX)、株探ニュース(9/25の3指数)、投資の森(グロース250の時系列)。前週比は9/18終値との比較。
▲ 今週の値上がり(週間・上位3銘柄=めいがら) 上昇
| 順位 | 銘柄 | 週間上昇率 |
|---|---|---|
| 1位 | 農中米債7U(米国国債ETF) | ▲ +99.3% |
| 2位 | アキッパ | ▲ +57.9% |
| 3位 | データセクション | ▲ +34.7% |
▼ 今週の値下がり(週間・下位3銘柄) 下落
| 順位 | 銘柄 | 週間下落率 |
|---|---|---|
| 1位 | Aクリエイト | ▼ −23.0% |
| 2位 | エスポア | ▼ −21.4% |
| 3位 | ビーマップ | ▼ −20.6% |
※ 株探の対象4,315銘柄のランキングから上位3件を掲載しています。株式分割などを考慮した値です。ETF(上場投資信託)も含まれるため、会社の株だけの順位ではありません。個々の銘柄の大きな値動きは、市場全体の動きとは異なります。「農中米債7U」の大幅上昇の理由は元記事で確認できず、断定していません。
📊 業種(ぎょうしゅ:会社の種類・分野)ごとの上げ下げ(週間)
今週は東証33業種のうち19業種が値上がり、14業種が値下がりと、上げ下げがほぼ半々に分かれました。半導体を含む電気機器(+3.50%)や精密機器(+3.20%)、ゴム製品(+2.64%)が上昇の中心。一方、値下がりではサービス業(−3.22%)や電気・ガス(−3.20%)、鉱業(−1.73%)が下げました。成長企業の多いサービス業が下げるなど、グロース市場の弱さと重なる動きでした。
出典:株探ニュース「週間ランキング」値上がり率・値下がり率・業種別騰落率(9/26配信)。いずれも9/25終値を9/18終値と比較。元記事を直接確認。
出典:株探ニュース(9/24クロージング・今週の早わかり株式市況・来週の株式相場に向けて・国内株式市場見通し)。見通しは対象週末時点のもので、その後の結果を示すものではありません。
業種別の週間騰落率:株探・業種別ランキング。配当の説明:日本証券業協会「権利落ち、配当落ち」。日程は上記の対象週末時点の市況記事に基づく予定です。
今週の合言葉は「全体が上がっても、中身はバラバラ。だから“広く分ける”」。
今週の日経平均は約1,345円高(+2.07%)と大きく上がり、6万6千円台まで戻りました。でも、その中身をよく見ると、半導体や銀行など大きな会社は元気だった一方で、新しめの成長企業が多いグロース市場は下がって(−1.04%)いました。つまり「日経平均が上がった=どの株も上がった」ではないのです。同じ週でも、会社の種類やテーマによって元気さはバラバラ――これは相場でよくあることで、覚えておくと役に立ちます。
こういう時、「上がっている半導体だけ買おう」「下がったグロースを狙おう」と一部にかたよって賭けると、読みが外れたときのダメージが大きくなります。今週のように金利が上がると、銀行にはプラスでも成長株にはマイナス、というふうに同じニュースでも業種によって効き方が逆になることもあります。だからこそ、ひとつの業種やテーマに集中するのではなく、いろいろな種類の会社・いろいろな国にまるごと広く分けて持つほうが、こうした「かたよった動き」に振り回されずにすみます。
今週は取引が2日だけでした。短期間の動きだけで急いで方針を変えず、生活費、投資の目的、使うまでの期間を確認しましょう。定額の積立では価格が高い時に少なく、安い時に多く買うことになりますが、利益や元本は保証されません。配当の権利落ちと、その日の企業ニュースや市場全体の下落も分けて考える必要があります。
🔭 長期でみる(海外の代表的な指数)
下の2つも、毎週1点ずつ増えていく「育つグラフ」です。ここでは、このあとの【筆者の個人的な考え】にも関わる海外の指数、S&P500(米国)とオルカン(全世界)を追いかけます。(日本の3指数〈日経平均・TOPIX・グロース250〉の育つグラフは、上の「2. 主要指数の動き」にまとめています。)
🇺🇸 S&P500(アメリカの代表500社)
🌍 オールカントリー(オルカン・全世界の株)
※ 9/25のS&P500終値は7,743.41、オルカンの基準価額は38,325円です。基準価額は投資信託1万口あたりの値段。米国株の当日終値と日本の投資信託に反映される価格の時点は異なります。出典:Yahoo Finance(S&P500)、Yahoo!ファイナンス(オルカン)、SBI証券(オルカン時系列)。以下の投資への考え方は筆者の一般的な見解です。
【筆者の個人的な考え】
私自身が長く付き合いやすいと感じているのは、このインデックス投資です。なかでも全世界株式(オルカン)や米国株式(S&P500)は、1本で世界中・米国全体に自動で分散できるため、「あわてず・長く・コツコツ」を続けたい初心者と相性がよいと考えています。今週のように、日経平均は上がったのにグロース市場は下がる、という「業種ごと・テーマごとのバラつき」がある時も、幅広く分散していれば、どこかが弱くても別のどこかが支えてくれます。個別の銘柄選びやテーマ探し、売買のタイミングに悩まず、日々の値動きにも一喜一憂しにくいのが良いところだと感じています。
※ これはあくまで筆者個人の考え方の紹介で、特定の商品の購入を勧めるものではありません。手数料や仕組みをご確認のうえ、投資の最終判断はご自身の責任でお願いします。