週次 日本株式市場レポート

対象期間:2026年8月31日(月)〜9月4日(金)の週

データ取得日:2026年9月6日 / 個人の情報整理用メモ

今週のひとことまとめ
・日経平均は1週間で約1,384円下がり6万5,020円(前週比 −2.09%)と2週ぶりに下落(げらく)しました。とくに水曜(9/2)は約1,890円安の大幅安で、東証の33業種すべてが下がる荒れた1日でした。
・下げの主な原因は日本の「長期金利(ちょうききんり)」の上昇。一時3.0%まで上がり、原油(げんゆ:石油)の値上がりも重なって、幅広い会社に売りが出ました。米国の株はほぼ横ばいで、今週は日本だけが金利上昇で下げた形です。
・ただし金曜(9/4)は約806円高と5営業日ぶりに反発。米金利の低下を受けてソフトバンクグループなどが急騰しました。来週はメジャーSQ(9/11)や米国の物価指標が焦点。あわてず長期目線で。

まずはここだけ3分でわかる、今週の日本株

むずかしい言葉を使わずに、今週の市場を3ステップで説明します。忙しい人は、ここだけ読めば大丈夫です。

1
今週、なにが起きた?

日本の株価は、1週間を通して見ると大きく下がって6万5,020円で終わりました。日経平均は「日本の代表的な225社の株価をまとめた、日本株全体の体温計」のようなもの。今週は月曜・火曜こそ小さな下げでしたが、水曜(9/2)にいきなり約1,890円も急落し、この日は日本の会社を種類ごとに分けた「33業種」のすべてが下落という、めったにない荒れ方でした。木曜まで4日続けて下がり、金曜にようやく約806円高と反発しましたが、下げをすべて取り戻すには足りず、1週間では約1,384円安(2.09%のマイナス)となりました。先週まで最高値を更新していたTOPIX(トピックス)も、今週は反落しました。

2
どうして、こういう動きに?

いちばんの原因は、日本の「長期金利」が急に上がったことです。長期金利は「世の中のお金を借りるときの、長めの利息の目安」のようなもの。これが今週、一時3.0%まで上がりました(数年ぶりの高さ)。金利が上がると、①会社がお金を借りにくくなる、②とくに「将来の成長を期待して先に高く買われていた会社(半導体などの成長株)」が割高に見えて売られやすくなる――といった理由で、株全体に重しがかかります。さらに原油(石油)の値上がり(中東をめぐる緊張)も重なり、水曜の大きな下げにつながりました。ところが金曜は、アメリカの中央銀行の高官が「利上げにはあまり前向きでない」と受け取れる発言をしたことで米国の金利が落ち着き、日本の長期金利も3.0%から2.89%へ低下。安心感から買い戻しが入り、なかでもソフトバンクグループが1社だけで日経平均を約473円も押し上げました。

3
わたしたちは、どうすれば?

いつも通りでOKです。今週の水曜は約1,890円安と、見ていて不安になる下げでした。でも、そこで慌てて売っていたら、金曜の約806円の反発を取り逃していたかもしれません。大きく下げた週も、次の週には戻すことがある――それが株の世界です。しかも今週は、日本は金利上昇で下げた一方、アメリカの株はほぼ横ばいでした。同じ時期でも、国によって元気さはバラバラだということです。だからこそ、ひとつの国やひとつのテーマ(今回でいえば日本の金利)に賭けるのではなく、あらかじめ決めた金額を、決めたタイミングでコツコツ買い続けるのがいちばん心強い方法です。安い週にはたくさん、高い週には少しだけ自動で買えて、世界中に広く分散できます。来週はメジャーSQ(後で説明します)や米国の物価の発表で値動きが振れそうですが、短期の上げ下げで方針を変えないことが大切です。

※ もっとくわしい数字やニュースを知りたい方は、このあとに続きます。読まなくても大丈夫です。

2主要指数の動き

ひとことメモ:「終値」=その日の取引が終わった時の値段。「前週比」=先週末とくらべてどれだけ動いたか、です。
日経平均株価
65,020.94 円
▼ −1,384.62円(−2.09%)下落
TOPIX(東証株価指数)
4,103.23
▼ −43.48(−1.05%)下落
グロース市場250
796.82
▼ −26.34(−3.20%)下落
※ 3つの指数はそろって下落しました。1週間の合計で見ると、日経平均が約2.1%安、TOPIXが約1.0%安、新しめの会社が多いグロース市場250は−3.20%と、いちばん大きく下げました。
※ 先週は「TOPIXが連日で最高値を更新」と元気でしたが、今週は長期金利の上昇という重しが全体にかかり、幅広い会社の平均であるTOPIXも反落しました。とくに水曜(9/2)は33業種すべてが下落し、金利上昇に弱い成長株の多いグロース250が最も大きく下げました。ただし、下げのきっかけは日本の金利という「国内の事情」で、企業の業績が急に悪くなったわけではありません。金曜には金利の落ち着きとともに反発しています。

📊 今週の3指数の比較(前週比)

大きさの違う3つの指数(日経平均 約6万5千/TOPIX 約4千/グロース250 約797)は、そのまま並べても比べられません。そこで「今週どれだけ動いたか(%)」でそろえたのがこのグラフです。数字の大小ではなく“動いた割合”で見ると公平に比較できます。今週は3つともマイナスで、なかでもグロース250の下げが最も大きくなりました。

■赤=上昇(プラス) ■青=下落(マイナス)
日経平均 −2.09%、TOPIX −1.05%、グロース250 −3.20%

📈 今週の日経平均のうごき(毎日の終値)

今週は祝日がなく、グラフは月〜金の5日分です。水曜に大きく下がり、金曜に少し戻す形がひと目で分かります。

月 66,311.93 / 火 66,215.34 / 水 64,325.64 / 木 64,214.48 / 金 65,020.94

月曜は約94円安、火曜は約97円安と小幅な下げでスタート。ところが水曜(9/2)は約1,890円安(−2.85%)と急落しました(日本の長期金利が一時3.0%まで上昇し、原油高や米国株安も重なったため。東証33業種すべてが下落)。木曜も約111円安と4日続落。金曜(9/4)は約806円高(+1.26%)と5営業日ぶりに反発し、6万5,020円で週を終えました。米国の金利低下を受けたソフトバンクグループなどの急騰が支えです。「じわじわ下げ→水曜に急落→金曜に反発」という荒い1週間でした。(グラフはインターネット接続時に表示されます)

📈 今週のTOPIXのうごき(毎日の終値)

同じ週のTOPIX(東証プライムなど幅広い会社の平均)の毎日の動きです。火曜(9/1)までは上昇して4,181まで最高値を伸ばしましたが、水曜に急反落。日経平均と同じく、金利上昇が幅広い会社に重しとなりました。

月 4,156.29 / 火 4,181.86 / 水 4,081.60 / 木 4,102.04 / 金 4,103.23

TOPIXは火曜(9/1)に4,181.86まで上げて最高値を更新しましたが、水曜(9/2)は約100ポイント安と、約10営業日ぶりに反落しました。木曜・金曜はわずかに戻したものの、週間では前週末比マイナス。日経平均ほど大きくは下げませんでしたが、金利上昇の重しは幅広い会社に及んだことがわかります。(グラフはインターネット接続時に表示されます)

🔭 長期でみる(日本の3指数・週ごとの記録)

下の3つは、毎週のレポートと一緒に1点ずつ増えていく「育つグラフ」です。日本の代表的な3指数(日経平均・TOPIX・グロース250)を、大きさが違うのでそれぞれ別々に、長い目で追いかけます。今週の上げ下げも、続けて見れば「長い目ではこのくらい」と実感できます。いちばん新しい週(今週)は赤い点で示します。

🗾 日経平均(日本の代表225社)

週ごとの日経平均終値の記録

📊 TOPIX(東証プライムなど幅広い会社)

週ごとのTOPIX終値の記録

🌱 グロース市場250(新しめ・成長期待の会社)

週ごとのグロース250終値の記録

出典:株探ニュース/日本経済新聞/財経新聞(日経平均・TOPIXの日々の終値、週ごとの終値)、Yahoo!ファイナンス(TOPIX時系列)、株式ちゃんねる・財経新聞(グロース250の終値)。数値は取得時点のもの。

3値上がり・値下がりの動き

ひとことメモ:「前週末比」=先週の金曜終値とくらべた、この1週間の上げ下げのこと。個別の会社の週間の値動きです。

▲ 今週の値上がり(週間・上位3銘柄=めいがら) 上昇

順位銘柄週間上昇率
1位エア・ウォーター▲ +20.15%
2位フルヤ金属▲ +16.27%
3位壱番屋(いちばんや)▲ +16.04%

▼ 今週の値下がり(週間・下位3銘柄) 下落

順位銘柄週間下落率
1位松屋(まつや)▼ −19.87%
2位日本エム・ディ・エム▼ −17.22%
3位日鉄鉱業(にってつこうぎょう)▼ −15.68%

※ 上の表は、日本を代表する主要銘柄(日経の前週末比ランキング・トップ200)から選んでいます。値上がり上位は、個別の材料で買われた化学・素材・外食などが中心。一方の値下がり上位には、資源・鉱業に関わる会社(日鉄鉱業)が入りました。全体(指数)が下げても、個別の材料で大きく上がる会社もある――全体の動きと個別の会社の動きは別、ということを覚えておきましょう。

📊 業種(ぎょうしゅ:会社の種類・分野)ごとの上げ下げ(週間)

今週は下げた業種のほうが目立ちました。とくに資源関連の非鉄金属(−5.76%)や、成長株が多く金利上昇に弱いサービス業(−4.49%)・ゴム製品(−3.43%)が大きく下落。一方、金利が高めだともうけが増えやすい銀行業(+2.44%)や、原油高の恩恵を受けた石油・石炭製品(+2.78%)、ディフェンシブ(けいきに左右されにくい)な電気・ガス業(+5.01%)は上昇しました。

■赤=上昇した業種 ■青=下落した業種
電気・ガス業 +5.01%、石油・石炭製品 +2.78%、銀行業 +2.44%、ゴム製品 −3.43%、サービス業 −4.49%、非鉄金属 −5.76%

出典:日本経済新聞「値上がり率・値下がり率ランキング(前週末比・週間)」、トレーダーズ・ウェブ「業種別ランキング(週間・前週末比/9月4日時点)」。※ 株探の週間ランキングは本レポート作成時点で確認できなかったため、日経・トレーダーズ・ウェブの前週末比データを使用しています。

4注目ニュース・来週の見通し

ひとことメモ:「長期金利(ちょうききんり)」=おもに10年物の国債(こくさい:国の借金の証書)の利回り(りまわり:投資したお金に対して1年で受け取れる利息の割合)のこと。これが上がると、将来の成長を先に織り込んで高くなっていた株(半導体などの成長株)が相対的に割高とみなされて売られやすくなる一方、銀行など金融の会社はもうけが増えやすいと見られます。今週は、この長期金利が一時3.0%まで上がったことが、水曜の急落の引き金になりました。

出典:株探ニュース/財経新聞「日経平均 大引け・寄与度ランキング(9月1日〜4日)」、日本経済新聞(長期金利・米国株)、楽天証券トウシル(メジャーSQ)ほか各社マーケット解説。

5長期投資へのアドバイス(初心者向け)

今週の合言葉は「大きく下げた週こそ、あわてない」。

今週の日経平均は、水曜に約1,890円安と急落し、1週間では約1,384円安(−2.09%)と2週ぶりに下落しました。見ていて不安になる下げでしたが、金曜には約806円高と反発しています。もし水曜の急落だけを見て慌てて売っていたら、そのあとの反発を取り逃していたかもしれません。下げた週の翌日・翌週に戻すことは、めずらしくありません。数字を続けて並べてみると、上げも下げも、長い目で見れば通り過ぎていく波だということがよく分かります。

今週とくに大切なのは、下げのきっかけが「日本の長期金利の上昇」という“国内の事情”だったことです。会社の業績が急に悪くなったわけではなく、実際にアメリカの株はほぼ横ばいでした。同じ時期でも、国やテーマによって元気さはバラバラ――今週は日本の金利が重しでしたが、別の週にはアメリカが弱く日本が強い、ということも起こります。だからこそ、ひとつの国やひとつのテーマに賭けるより、世界中に幅広く分散して持つほうが、こうした「かたよったニュース」に振り回されずにすみます。

来週はメジャーSQや米国の物価指標などで値動きが振れやすい場面もありそうです。こういう時こそ、上げた週も下げた週もあらかじめ決めた金額を、決めたタイミングで淡々と買い続けていれば、高い時には少しだけ、安い時にはたくさん自動で買えて、結果的にうまくいきやすいと言われます。相場が上がっても下がっても、短期の値動きで方針を変えず、自分のルールを守り続けることが、いちばんの近道です。

🔭 長期でみる(海外の代表的な指数)

下の2つも、毎週1点ずつ増えていく「育つグラフ」です。ここでは、このあとの【筆者の個人的な考え】にも関わる海外の指数、S&P500(米国)とオルカン(全世界)を追いかけます。(日本の3指数〈日経平均・TOPIX・グロース250〉の育つグラフは、上の「2. 主要指数の動き」にまとめています。)

🇺🇸 S&P500(アメリカの代表500社)

週ごとのS&P500終値の記録

🌍 オールカントリー(オルカン・全世界の株)

週ごとのオルカン基準価額の記録

※ S&P500は週末の終値(アメリカの市場がお休みの週は、その週の最後の営業日)。今週の9月4日の終値は7,718.60で、前週末とほぼ同じ水準でした。オールカントリーは投資信託(とうししんたく)「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の基準価額(きじゅんかがく:投資信託1万口あたりの値段)です。出典:日本経済新聞・投資の森(S&P500)、Yahoo!ファイナンス(オルカン)。

ひとことメモ:「インデックス投資」=日経平均やS&P500などの“指数(=市場全体の目安)”にまるごと連動する商品を買う方法。1本で自動的に幅広く分散できます。「オルカン(オール・カントリー)」=全世界の株にまとめて投資、「S&P500」=米国の主要500社にまとめて投資、を指すことが多いです。

【筆者の個人的な考え】
私自身が長く付き合いやすいと感じているのは、このインデックス投資です。なかでも全世界株式(オルカン)や米国株式(S&P500)は、1本で世界中・米国全体に自動で分散できるため、「あわてず・長く・コツコツ」を続けたい初心者と相性がよいと考えています。今週のように日本だけが金利上昇で下げた時も、幅広く分散していれば、どこかの国が下がっても別の国が支えてくれます。個別の銘柄選びやテーマ探し、売買のタイミングに悩まず、日々の値動きにも一喜一憂しにくいのが良いところだと感じています。

※ これはあくまで筆者個人の考え方の紹介で、特定の商品の購入を勧めるものではありません。手数料や仕組みをご確認のうえ、投資の最終判断はご自身の責任でお願いします。

本レポートは情報提供を目的としたもので、投資の勧誘や特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資の最終判断はご自身の責任でお願いします。
※ 本ページは個人が情報提供を目的として運営しています。掲載の数値・固有名詞は取得時点のもので、正確性を保証するものではありません。ご利用前に一次情報(取引所・証券会社等)でご確認ください。