週次 日本株式市場レポート

対象期間:2026年8月24日(月)〜8月28日(金)の週

データ取得日:2026年8月29日 / 個人の情報整理用メモ

今週のひとことまとめ
・日経平均は1週間で約389円上がり6万6,405円(前週比 +0.59%)と2週ぶりに反発(はんぱつ)しました。月曜は約488円安と急落しましたが、火曜からの4日間で持ち直し、下げを取り戻しました。
・今週の主役は銀行・証券・保険などの金融株。幅広い会社の平均であるTOPIXは7日続けて上昇し、連日で過去最高値を更新しました。一方で日経平均は、値がさ(ねがさ:株価の水準が高い)の半導体(はんどうたい)株の重さが残り、小幅な上昇にとどまって出遅れました。
・最大の注目だったエヌビディア(米半導体大手)の決算は好内容で無難に通過。新しめの会社が多いグロース250は+7.12%と大きく反発しました。来週は米国の雇用統計(9/4)が焦点。あわてず長期目線で

まずはここだけ3分でわかる、今週の日本株

むずかしい言葉を使わずに、今週の市場を3ステップで説明します。忙しい人は、ここだけ読めば大丈夫です。

1
今週、なにが起きた?

日本の株価は、1週間を通して見ると少し上がって6万6,405円で終わりました。日経平均は「日本の代表的な225社の株価をまとめた、日本株全体の体温計」のようなもの。今週は週明けの月曜がいちばん安く、約488円下がって始まりました。ところが火曜からは4日連続で持ち直し、下げた分をしっかり取り戻して、結局1週間では約389円高(前週より0.59%上がった)となりました。先週の大きな下げから2週ぶりに反発し、「安く始まって、じわじわ戻す」落ち着いた1週間でした。もうひとつ大切なのが、より幅広い会社の平均であるTOPIX(トピックス)が7日続けて上がり、過去最高値をぬりかえ続けたこと。日経平均より、こちらのほうが元気な1週間でした。

2
どうして、こういう動きに?

今週いちばんの注目は、アメリカのAI半導体大手「エヌビディア」の決算発表でした。世界のAIブームの中心にいる会社なので、「その中身しだいで世界中の半導体株が動く」と、みんなが結果を待っていました。月曜はその発表を前に「もし悪かったら…」と半導体株が売られて急落。しかしふたを開けてみれば好調な内容で、大きな不安材料は消えました。その安心感もあって、火曜からは買い戻しが進みました。今週とくに買われたのは銀行・証券・保険といったお金に関わる会社(金融株)です。金利が高めで推移すると、こうした会社はもうけが増えやすいと見られ、人気が集まりました。一方、値がさの半導体株はまだ本調子とは言えず、日経平均の上値(うわね:株価の上限のめやす)をおさえました。先週いちばん上がった船の会社(海運=かいうん)は、今週は逆に少し売られ、主役が入れ替わりました。

3
わたしたちは、どうすれば?

いつも通りでOKです。今週は月曜に大きく下げましたが、あわてて売らずにいれば、そのあとの4日間でしっかり戻りました。先週は大きく下げ、今週は反発――たった1〜2週間でこれだけ行ったり来たりするのが株の世界です。しかも、日経平均は小幅高でも、TOPIXは最高値を更新するなど、同じ「日本株」でも中身によって元気さはバラバラ。だからこそ、特定の会社やテーマ(今回でいえば半導体や金融)に賭けるのではなく、あらかじめ決めた金額を、決めたタイミングでコツコツ買い続けるのがいちばん心強い方法です。上がった週も下がった週も同じルールで淡々と――それだけで、幅広く自動的に分散できます。来週は米国の雇用統計など大きな数字の発表で値動きが振れる場面もありそうですが、短期の上げ下げで方針を変えないことが大切です。

※ もっとくわしい数字やニュースを知りたい方は、このあとに続きます。読まなくても大丈夫です。

2主要指数の動き

ひとことメモ:「終値」=その日の取引が終わった時の値段。「前週比」=先週末とくらべてどれだけ動いたか、です。
日経平均株価
66,405.56
▲ +389.20円(+0.59%)上昇
TOPIX(東証株価指数)
4,146.71
▲ +79.42(+1.95%)上昇
グロース市場250
823.16
▲ +54.69(+7.12%)上昇
※ 3つの指数はそろって上昇しました。1週間の合計で見ると、日経平均が約0.6%高、TOPIXが約1.9%高、新しめの会社が多いグロース市場250は+7.12%と、いちばん大きく上げました。
※ とくに目立つのが、日経平均(+0.59%)とTOPIX(+1.95%)の差です。日経平均は一部の値がさ半導体株の重さが残って小幅高にとどまった一方、幅広い会社の平均であるTOPIXは、銀行・証券・保険などの金融株に支えられて7日続伸で連日の最高値。同じ「日本株」でも中身によって元気さが分かれた1週間でした。グロース250は先週の大きな下げ(金利上昇局面で売られた反動)から、金利の落ち着きとエヌビディア決算の通過で大きく買い戻されました。

📊 今週の3指数の比較(前週比)

大きさの違う3つの指数(日経平均 約6万6千/TOPIX 約4千/グロース250 約823)は、そのまま並べても比べられません。そこで「今週どれだけ動いたか(%)」でそろえたのがこのグラフです。数字の大小ではなく“動いた割合”で見ると公平に比較できます。今週は3つともプラスで、なかでもグロース250の戻りが最も大きくなりました。

=上昇(プラス) =下落(マイナス)
日経平均 +0.59%、TOPIX +1.95%、グロース250 +7.12%

📈 今週の日経平均のうごき(毎日の終値)

今週は祝日がなく、グラフは月〜金の5日分です。月曜がいちばん安く、そこからじわじわ戻していく形がひと目で分かります。

月 65,528.09 / 火 65,856.43 / 水 66,262.16 / 木 66,131.98 / 金 66,405.56

週明けの月曜は約488円安と急落しました(エヌビディア決算を前にした半導体株の売りと、長期金利の上昇が重荷)。しかし火曜は約328円高と3日ぶりに反発、水曜は約406円高と金融株中心に続伸(ぞくしん:続けて上がること)。木曜はエヌビディア好決算の「材料出尽くし(ざいりょうでつくし:良い材料が出て買いが一巡し、逆に売られること)」で約130円安と小反落(はんらく:上げたあと下がること)したものの、金曜は約274円高と再び上昇し、6万6,405円で週を終えました。「安く始まって、じわじわ戻す」動きが今週の特徴です。(グラフはインターネット接続時に表示されます)

📈 今週のTOPIXのうごき(毎日の終値)

同じ週のTOPIX(東証プライムなど幅広い会社の平均)の毎日の動きです。日経平均が月曜に急落した日も、TOPIXは金融株に支えられて上昇。結局月〜金の5日すべてで上昇し、連日で過去最高値を更新しました。日経平均との元気さの差がよく表れています。

月 4,073.29 / 火 4,093.67 / 水 4,111.02 / 木 4,117.22 / 金 4,146.71

TOPIXは今週の5日間すべてで上昇し、7営業日連続の続伸となりました。日経平均が急落した月曜(+6ポイント)も、銀行・証券・保険などの金融株が買われてプラスを確保。水曜・木曜・金曜は3日連続で過去最高値を更新しました。値動きの大きい半導体株の比重が日経平均より小さく、幅広い会社が底堅かった(そこがたかった:大きく崩れず、しっかりしていた)ことが、連日の高値更新につながりました。(グラフはインターネット接続時に表示されます)

🔭 長期でみる(日本の3指数・週ごとの記録)

下の3つは、毎週のレポートと一緒に1点ずつ増えていく「育つグラフ」です。日本の代表的な3指数(日経平均・TOPIX・グロース250)を、大きさが違うのでそれぞれ別々に、長い目で追いかけます。今週の上げ下げも、続けて見れば「長い目ではこのくらい」と実感できます。いちばん新しい週(今週)は赤い点で示します。

🗾 日経平均(日本の代表225社)

週ごとの日経平均終値の記録

📊 TOPIX(東証プライムなど幅広い会社)

週ごとのTOPIX終値の記録

🌱 グロース市場250(新しめ・成長期待の会社)

週ごとのグロース250終値の記録

出典:株探ニュース/日本経済新聞/財経新聞(日経平均・TOPIXの日々の終値、週ごとの終値)、日本経済新聞・松井証券・財経新聞(グロース250の終値)。数値は取得時点のもの。

3値上がり・値下がりの動き

ひとことメモ:「東証グロース」=新しめ・成長期待の会社が多い市場。値動きが大きくなりやすいのが特徴です。

▲ 今週の値上がり(週間・上位3銘柄=めいがら) 上昇

順位銘柄週間上昇率
1位稀元素化学工業(きげんそかがくこうぎょう)▲ +45.35%
2位東洋エンジニアリング▲ +19.45%
3位インフォメティス▲ +16.10%

▼ 今週の値下がり(週間・下位3銘柄) 下落

順位銘柄週間下落率
1位キオクシアホールディングス▼ −11.81%
2位シナネンホールディングス▼ −11.67%
3位プロシップ▼ −8.54%

※ 上の表は、日本を代表する主要銘柄(日経の前週末比ランキング・トップ200)から選んでいます。値上がり上位は、個別の材料で買われた化学・プラント関連などが中心。一方の値下がり上位には、半導体大手のキオクシアが入りました。エヌビディア決算の通過後に半導体株の一部が売られたことが、ここにも表れています。全体(指数)は上げても、個別の会社では大きく下げるものもある――全体の動きと個別の会社の動きは別、ということを覚えておきましょう。

📊 業種(ぎょうしゅ:会社の種類・分野)ごとの上げ下げ(週間)

今週の主役は上げた業種でした。金利が高めで推移するともうけが増えやすいサービス業(+7.01%)・証券(+6.20%)・銀行業(+4.47%)・保険業など金融関連が大きく上昇。エヌビディア決算の通過で電気機器(半導体、+2.48%)も買い戻されました。一方、先週いちばん上がった海運業(−0.95%)は反落。ほかにガラス・土石、鉱業、水産・農林などが小幅に下げ、主役が入れ替わりました。

=上昇した業種 =下落した業種
サービス業 +7.01%、証券・商品先物 +6.20%、銀行業 +4.47%、電気機器 +2.48%、海運業 −0.95%、ガラス・土石 −1.43%

出典:日本経済新聞「値上がり率・値下がり率ランキング(前週末比・日本株トップ200/8月28日)」、トレーダーズ・ウェブ「業種別ランキング(週間・8月28日時点の前週末比)」。※ 株探の週間ランキングは本レポート作成時点で未掲載だったため、日経・トレーダーズ・ウェブの前週末比データを使用しています。

4注目ニュース・来週の見通し

ひとことメモ:「長期金利(ちょうききんり)」=おもに10年物の国債(こくさい:国の借金の証書)の利回り(りまわり:投資したお金に対して1年で受け取れる利息の割合)のこと。これが上がると、将来の成長を先に織り込んで高くなっていた株(半導体などの成長株)が相対的に割高とみなされて売られやすくなる一方、銀行など金融の会社はもうけが増えやすいと見られます。

出典:株探ニュース「日経平均 大引け(8月24日〜28日)」、財経新聞(日経平均・グロース250・業種別)、日本経済新聞、ダイヤモンドZAiオンライン・外為どっとコム(来週の予想レンジ・注目イベント)ほか各社マーケット解説。

5長期投資へのアドバイス(初心者向け)

今週の合言葉は「同じ日本株でも、中身しだいで元気さは変わる」。

今週の日経平均は、月曜に約488円安と急落したあと、火曜からの4日間で持ち直し、1週間では約389円高(+0.59%)と2週ぶりに反発しました。先週は大きく下げ、今週は反発。たった1〜2週間でも、相場はこれだけ行ったり来たりします。月曜の急落だけを見て慌てて売っていたら、そのあとの戻りを取り逃していたかもしれません。こうして続けて数字を並べると、上げも下げも長い目で見れば通り過ぎていく波だということがよく分かります。

今週とくに印象的だったのは、日経平均は小幅高(+0.59%)なのに、TOPIXは連日で過去最高値を更新したことです。日経平均は値がさの半導体株など一部の会社に動きが左右されやすく、TOPIXはもっと幅広い会社の平均。今週は金融株が元気だったぶん、幅広い平均であるTOPIXのほうが強く見えました。同じ「日本株」でも、どの会社の集まりを見るかで印象は変わる――だからこそ、特定の会社やテーマに賭けるより、幅広く分散して持つほうが、こうした「中身のばらつき」に振り回されずにすみます。

来週は米国の雇用統計など、世界が注目する数字の発表が続き、値動きが振れやすい場面もありそうです。こういう時こそ、上げた週も下げた週もあらかじめ決めた金額を、決めたタイミングで淡々と買い続けていれば、高い時には少しだけ、安い時にはたくさん自動で買えて、結果的にうまくいきやすいと言われます。相場が上がっても下がっても、短期の値動きで方針を変えず、自分のルールを守り続けることが、いちばんの近道です。

🔭 長期でみる(海外の代表的な指数)

下の2つも、毎週1点ずつ増えていく「育つグラフ」です。ここでは、このあとの【筆者の個人的な考え】にも関わる海外の指数、S&P500(米国)オルカン(全世界)を追いかけます。(日本の3指数〈日経平均・TOPIX・グロース250〉の育つグラフは、上の「2. 主要指数の動き」にまとめています。)

🇺🇸 S&P500(アメリカの代表500社)

週ごとのS&P500終値の記録

🌍 オールカントリー(オルカン・全世界の株)

週ごとのオルカン基準価額の記録

※ S&P500は週末の終値(アメリカの市場がお休みの週は、その週の最後の営業日)。オールカントリーは投資信託(とうししんたく)「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の基準価額(きじゅんかがく:投資信託1万口あたりの値段)です。出典:投資の森・Yahoo!ファイナンス。

ひとことメモ:「インデックス投資」=日経平均やS&P500などの“指数(=市場全体の目安)”にまるごと連動する商品を買う方法。1本で自動的に幅広く分散できます。「オルカン(オール・カントリー)」=全世界の株にまとめて投資、「S&P500」=米国の主要500社にまとめて投資、を指すことが多いです。

【筆者の個人的な考え】
私自身が長く付き合いやすいと感じているのは、このインデックス投資です。なかでも全世界株式(オルカン)や米国株式(S&P500)は、1本で世界中・米国全体に自動で分散できるため、「あわてず・長く・コツコツ」を続けたい初心者と相性がよいと考えています。今週のように日経平均とTOPIXで元気さに差が出た時も、先週のように大きく下げた時も、幅広く分散していれば、どこかが下がっても別のどこかが支えてくれます。個別の銘柄選びやテーマ探し、売買のタイミングに悩まず、日々の値動きにも一喜一憂しにくいのが良いところだと感じています。

※ これはあくまで筆者個人の考え方の紹介で、特定の商品の購入を勧めるものではありません。手数料や仕組みをご確認のうえ、投資の最終判断はご自身の責任でお願いします。

本レポートは情報提供を目的としたもので、投資の勧誘や特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資の最終判断はご自身の責任でお願いします。
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