対象期間:2026年7月27日(月)〜7月31日(金)の週
むずかしい言葉を使わずに、今週の市場を3ステップで説明します。忙しい人は、ここだけ読めば大丈夫です。
日本の株価は、1週間ではわずかに下がって6万4,362円で終わりました。でも中身はジェットコースターでした。日経平均は「日本の代表的な225社の株価をまとめた、日本株全体の体温計」のようなもの。月曜は小幅高でしたが、火・水に「キオクシア」という半導体の会社の決算が期待外れと受け止められ、AI・半導体の株が一斉に売られて2日で約3,500円の急落(一時、2カ月ぶりの安値6万1千円台まで)。ところが木・金はアメリカのハイテク企業の好決算を受けて一気に買い戻され、金曜だけで約2,494円の急反発。行って来いの1週間でした。
週の前半は、キオクシアの決算が「思ったより良くない」と受け止められ、AI・半導体への期待がしぼんで世界的に売られました。ところが週の後半は、アメリカのマイクロソフトなど大手ハイテク企業の決算がそろって好調で、「やっぱりAIはまだ伸びる」という安心感が戻り、売られすぎた半導体株に一気に買い戻しが入りました。たった数日で市場のムードが正反対に変わった、それが今週の急落と急反発の正体です。
いつも通りでOKです。今週のように1週間の中で数千円も上下する時こそ、毎日の値動きを見て売り買いすると振り回されてしまいます。もし急落した火・水に慌てて売っていたら、直後の木・金の急反発を取り逃していたはずです。相場の底や天井を当てるのはプロでも至難のわざ。だからこそ、あらかじめ決めた積み立てを淡々と続けるのがいちばん心強いのです。来週も大型決算が続いて荒れやすいですが、幅広く分散して、あわてないことが大切です。
※ もっとくわしい数字やニュースを知りたい方は、このあとに続きます。読まなくても大丈夫です。
📈 今週の日経平均のうごき(毎日の終値)
月曜は小幅高。火・水にキオクシアの決算失望からAI・半導体株が急落し、2日で約3,500円下げて一時2カ月ぶりの安値へ。ところが木曜に反発、金曜は米ハイテクの好決算を受けて約2,494円の急反発となりました。「谷を作って、また元の高さに戻ってきた」V字型が今週の特徴です。(グラフはインターネット接続時に表示されます)
出典:株探ニュース/日本経済新聞(日経平均の日々の終値・TOPIX)、松井証券(グロース250の終値)。数値は取得時点のもの。
▲ 今週の値上がり(週間・上位3銘柄) 上昇
| 順位 | 銘柄 | 週間上昇率 |
|---|---|---|
| 1位 | 円谷フィールズHD | ▲ +63.4% |
| 2位 | さいか屋 | ▲ +39.2% |
| 3位 | テセック | ▲ +34.0% |
▼ 今週の値下がり(週間・下位3銘柄) 下落
| 順位 | 銘柄 | 週間下落率 |
|---|---|---|
| 1位 | 昭和HD | ▼ −58.8% |
| 2位 | サクシード | ▼ −39.9% |
| 3位 | ファンペップ | ▼ −29.2% |
※ 値上がり上位は、業績の上方修正や大幅増配を発表した銘柄(円谷フィールズHDなど)が中心。個別のニュースで大きく動く、値動きの荒い中小型株が並びました。値下がりも同じく中小型株が多く、こうした株は「上がる時も下がる時も大きい」点に注意が必要です。一部の会社の決算発表で株価が数十%動くのは、市場全体の上げ下げとは別の話です。
📊 業種ごとの上げ下げ(週間)
今週は全33業種のうち18業種が上昇、15業種が下落と、ほぼ半々でした。上昇の上位はゴム製品・空運(航空)・その他製品(ゲームなど)・輸送用機器(自動車)・鉄鋼。好決算や円安が追い風になった業種が並びました。一方で下げたのは非鉄金属・銀行・化学など。先週いちばん買われた銀行が、今週は一転して下落上位に。1週間でお金の主役がくるくると入れ替わったことがよくわかります。
出典:株探ニュース「週間ランキング【値上がり率】(7月31日)」「週間ランキング【値下がり率】(7月31日)」「週間ランキング【業種別 騰落率】(7月31日、対象期間7/24終値〜7/31終値)」。
出典:株探ニュース「今週の決算発表予定(8月3日~7日)」「来週の【重要イベント】(8月3日~9日)」「国内株式市場見通し」ほか各社マーケット解説、日本経済新聞。
今週の合言葉は「1週間で行って来い。だからこそ、淡々と」。
今週の日経平均は、1週間の合計では約250円安とほとんど動いていません。ですが中身は、週の半ばに一時2カ月ぶりの安値まで急落し、週末に大きく戻すという「行って来い」でした。もし急落した火・水に不安になって売っていたら、その直後の急反発を丸ごと取り逃していたことになります。1日1日の値動きは、長い目で見れば通り過ぎていく波。上げも下げも「そういうもの」と受け止め、日々の株価に一喜一憂しないことが、長く続けるいちばんのコツです。
今週あらためて感じるのは、相場の底や天井を当てるのはプロでも至難のわざだということです。キオクシアの決算ひとつで数日のうちにムードが正反対に変わりました。こうした短期の動きを読んで売り買いのタイミングを狙うより、あらかじめ決めた金額を、決めたタイミングで淡々と買い続けるほうが、結果的にうまくいきやすいと言われます。急落した週にこそ、いつも通り積み立てていれば「安く買えていた」ことになるからです。
来週はトヨタや三菱UFJなど大型の決算が重なり、値動きが荒くなりやすい週です。こういう時こそ、特定の銘柄やテーマに偏らず幅広く分散して持ち、短期の値動きで方針を変えないことをおすすめします。相場が上がっても下がっても、自分のルールを守り続けることが、いちばんの近道です。
🔭 長期でみる(週ごとの記録)
下の3つのグラフは、毎週のレポートと一緒に1点ずつ増えていく「育つグラフ」です。記録を始めたばかりでまだ点は少ないですが、続けるほど「今週の上げ下げは、長い目で見ればこの程度」ということが実感できるようになります。
🗾 日経平均(日本の代表225社)
🇺🇸 S&P500(アメリカの代表500社)
🌍 オールカントリー(オルカン・全世界の株)
※ S&P500は週末の終値(アメリカの市場がお休みの週は、その週の最後の営業日)。オールカントリーは投資信託「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の基準価額(1万口あたりの値段)です。出典:投資の森・Yahoo!ファイナンス。
【筆者の個人的な考え】
私自身が長く付き合いやすいと感じているのは、このインデックス投資です。なかでも全世界株式(オルカン)や米国株式(S&P500)は、1本で世界中・米国全体に自動で分散できるため、「あわてず・長く・コツコツ」を続けたい初心者と相性がよいと考えています。今週の日本株のように「1週間の中で急落して急反発する」ような荒い動きがあっても、幅広く分散していれば、どこかが下がっても別のどこかが支えてくれます。個別の銘柄選びやテーマ探し、売買のタイミングに悩まず、日々の値動きにも一喜一憂しにくいのが良いところだと感じています。
※ これはあくまで筆者個人の考え方の紹介で、特定の商品の購入を勧めるものではありません。手数料や仕組みをご確認のうえ、投資の最終判断はご自身の責任でお願いします。