対象期間:2026年7月13日(月)〜7月17日(金)の週
むずかしい言葉を使わずに、今週の市場を3ステップで説明します。忙しい人は、ここだけ読めば大丈夫です。
日本の株価が、1週間で大きく下がりました。日経平均は約4,416円下げて6万4千円台に。これは1週間の下げ幅として過去いちばん大きいものでした。日経平均は「日本の代表的な225社の株価をまとめた、日本株全体の体温計」のようなものです。週の途中(水曜)までは元気でしたが、木曜・金曜で一気に崩れました。
いちばんの原因は、半導体(スマホやAIに使う電子部品)の大きな会社「キオクシア」です。アメリカでの特許の裁判で不利なニュースが出て株価が急落し、「AIブームで買われすぎていたのでは?」という不安が広がりました。これをきっかけに、AI・半導体に関わる株が世界中で一斉に売られました。加えて中東(イラン)の緊張も重なりました。
基本的には「いつも通り」でOKです。「1週間で過去最大の下げ」と聞くと不安になりますが、下がった原因は特定の会社のニュースが中心で、一時的なことも多いものです。こういう時ほど、あわてて売らず、あらかじめ決めた積み立てを淡々と続けるのが長期投資のコツ。むしろ「いつもより安く買えた週」ととらえることもできます。
※ もっとくわしい数字やニュースを知りたい方は、このあとに続きます。読まなくても大丈夫です。
📈 今週の日経平均のうごき(毎日の終値)
月曜に下げたあと火・水と持ち直し、水曜には6万8千円台まで戻していました。ところが木曜・金曜で一気に崩れ、金曜だけで約2,700円安。線の形が「山を作ってから急降下」になっているのが今週の特徴です。(グラフはインターネット接続時に表示されます)
出典:株探ニュース「今週の【早わかり株式市況】(7月18日)」(日経平均の日々の終値)、松井証券(TOPIX・グロース250の終値)。数値は取得時点のもの。
▲ 今週の値上がり(週間・上位3銘柄) 上昇
| 順位 | 銘柄 | 週間上昇率 |
|---|---|---|
| 1位 | ビープラッツ | ▲ +64.7% |
| 2位 | JSH | ▲ +50.6% |
| 3位 | アイズ | ▲ +39.9% |
▼ 今週の値下がり(週間・下位3銘柄) 下落
| 順位 | 銘柄 | 週間下落率 |
|---|---|---|
| 1位 | TMH | ▼ −42.8% |
| 2位 | 北川精機 | ▼ −36.2% |
| 3位 | アスタリスク | ▼ −36.2% |
※ 今週の主役は、値下がり4位のキオクシア(−32.3%)。半導体大手が特許の裁判をきっかけに株価が急落し、下落率ランキングの上位常連となりました。この売りが半導体・電子部品の会社全体に広がりました。
📊 業種ごとの上げ下げ(週間)
今週は全33業種のうち18業種が上昇、15業種が下落。日経平均は大きく下げましたが、業種で見ると上がった業種のほうが多いのがポイントです。海運・鉄鋼・小売などハイテク以外が買われる一方、半導体を含む電気機器・非鉄金属・金属製品が急落し、「AI関連から、それ以外へ」というお金の移動が起きた週でした。
出典:株探ニュース「週間ランキング【値上がり率】(7月17日)」「今週の株価下落率ランキング」「週間ランキング【業種別 騰落率】(7月17日、対象期間7/10終値〜7/17終値)」。
出典:株探ニュース「今週の【早わかり株式市況】(7月18日)」「来週の株式相場に向けて(7月17日)」/各社マーケット解説。
今週の合言葉は「あわてず、長期目線で」。
「1週間で過去最大の下げ」という見出しは、たしかにドキッとします。ですが、下げが集中したのは木曜・金曜のわずか2日間で、しかも原因はキオクシアという1社の裁判のニュースが引き金でした。こうした個別のニュースは、出た瞬間は相場全体を大きく動かしますが、時間がたつと落ち着くことも多いものです。まずは日々の上げ下げに一喜一憂しすぎないことが大切です。
今週おもしろかったのは、日経平均は大きく下げたのに、33業種のうち18業種は上がっていたことです。半導体・AI関連は大きく売られましたが、その一方で海運・鉄鋼・小売などにはお金が流れ込みました。特定のテーマや1つの銘柄に偏らず、複数の資産に分けて(分散して)持っていれば、どこかが下がっても別のどこかが支えてくれる——今週はそれを実感しやすい週でした。
下がった週も上がった週も、一定額を淡々と積み立てるやり方(毎月同じ金額で買い続けるなど)は、値動きの荒さをならしてくれます。今週のように大きく下げた週は、むしろ「いつもより安く買えた週」ととらえることもできます。あらかじめ決めた自分のルールを守り、短期の値動きで方針を変えないことをおすすめします。
🔭 長期でみる(週ごとの記録)
下の3つのグラフは、毎週のレポートと一緒に1点ずつ増えていく「育つグラフ」です。記録を始めたばかりでまだ点は少ないですが、続けるほど「今週の上げ下げは、長い目で見ればこの程度」ということが実感できるようになります。
🗾 日経平均(日本の代表225社)
🇺🇸 S&P500(アメリカの代表500社)
🌍 オールカントリー(オルカン・全世界の株)
※ S&P500は週末の終値(アメリカの市場がお休みの週は、その週の最後の営業日)。オールカントリーは投資信託「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の基準価額(1万口あたりの値段)です。出典:投資の森・Yahoo!ファイナンス。
【筆者の個人的な考え】
私自身が長く付き合いやすいと感じているのは、このインデックス投資です。なかでも全世界株式(オルカン)や米国株式(S&P500)は、1本で世界中・米国全体に自動で分散できるため、「あわてず・長く・コツコツ」を続けたい初心者と相性がよいと考えています。個別の銘柄選びに悩まず、日々の値動きにも一喜一憂しにくいのが良いところです。今週は日本株が過去最大の下げを記録しましたが、全世界株(オルカン)の基準価額は前週とほぼ横ばいでした。1つの国や1つのテーマに偏らないことの心強さを感じやすい週でした。
※ これはあくまで筆者個人の考え方の紹介で、特定の商品の購入を勧めるものではありません。手数料や仕組みをご確認のうえ、投資の最終判断はご自身の責任でお願いします。